2009/07/29

フィリピンで犬にかまれた!狂犬病予防接種はどこで?

こんにちは

以前にフィリピンを旅行した日本人が
日本に帰国してから狂犬病を発病して
問題になったケースがあり

最近の旅行者の中には狂犬病予防接種を
受けてくる人もいるようですが、
実際短期の旅行であれば予防接種は
あまり必要ないでしょう。

狂犬病はフィリピンではかなり頻繁にみられ、
野良犬だけにかかわらず飼い犬であっても
予防接種を受けている犬はまれで、
予防接種を受けていても毎年ではなかったりと
とても問題の大きい状況です。

フィリピンでは狂犬病は犬だけでなく
ねずみやこうもりによって広められるケースもおおくあり、
田舎の町で夜中バタバタと音をたてて飛ぶこうもりや
汚い排水管などから道端に出てくるねずみには
十分注意が必要です。

ひとごみの多い市場などでは特にねずみに
かまれないよう注意してください。

狂犬病は噛まれてからすぐに発病することはなく
1週間や2週間の潜潜潜せん伏期間を経てから発症します。
まれに何ヶ月もたってから発病することもありますので
噛まれて何もなくても安心することはできません。

症状は発熱や噛まれた部位の痛みに始まり
水や風にあたるのを怖がる症状が出、幻覚に悩まされ
そして昏睡状態になり、100%死亡につながります。

発病しても人から人にうつることはありませんので
まわりの人に問題はありませんが
一度発病してしまうと特効薬はありませんので
犬やねずみ、または山奥に入りこうもりにかまれた場合は
ただちに狂犬病ワクチンを接種することをお勧めします。

フィリピンの場合狂犬病のワクチンは病院や検疫所に
あるのではなく、
医者に処方箋をもらって薬局で買ってくるものです。

ですから万が一フィリピンで犬に噛まれた場合は
病院の外来の医者に診てもらうか、近くの個人経営の
医師に診てもらい処方箋をもらいましょう。

狂犬病のワクチンは大概どこの町の薬局にも売っていますので
入手は比較的簡単ですが、値段がとても高く、
全部の注射を合計すると約2万ペソ(4万円弱)します。

また それを注射でうってもらうために
病院の外来に何度も行かなければなりません。

噛まれてからうつ狂犬病ワクチンの注射は全部で5回から
6回必要です。 1回目の注射をなるべく噛まれてから2週間以内に
うってもらうことが必要です。

一回目の注射はワクチンと抗体の2本の注射を同時にうってもらい
その後、3日後、7日後、14日後、30日後、そして余裕のある方は
90日後にもう一度ワクチンをうってもらい安全をはかります。

フィリピンでワクチンは一本1500ペソ(3000円)以上し、
抗体の注射は5000ペソ(1万円)近くします。

ですから6本のワクチンと1本の抗体を買うのに全部で2万ペソ近く
かかってしまうわけで、
一般の貧しいフィリピン人はとても買うことができません。

ですからフィリピン人の間では噛んだ犬が狂犬病をもっていれば
たいがい2週間以内に発病し死にいたる習性を利用し、
犬に噛まれてから2週間その噛んだ犬を殺さずに観察し、
もしその犬が狂犬病を発病した場合に限って
ワクチンの注射を買い注射してもらいます。

その間お金のない人たちは狂犬病が
発病しないことを祈って待つわけです。

もちろんその犬を殺して検疫にもっていき
検査させることもできますが、ここでもお金がかかるため
一般人のフィリピン人は誰もそれをしません。

日本人の私たちは少々お金がかかっても
やはりそんな賭けをするようなことはせず
すぐ最寄の病院で注射をうってもらうことを
おすすめします。

日本で予防注射をうけたい方は
各地の検疫所などにありますので
問い合わせてみてください。

なによりも犬や動物に安易に近づき
噛まれないようにすることが大切です。




2 件のコメント:

  1. 現地在住の息子が犬にかまれすぐに病院に行かせましたが
    HPの解説を拝見し安堵致しました

    大変参考になりました、有難う御座います
    (セブ、マンダウエー)

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  2. 初めまして、フィリピン在、菜の花です。
    狂犬病について検索しておりこちらの記事に辿り着きました。私のブログでこちらの記事を紹介したいと思います(リンクの形)ので一言、お断り致したくお知らせ申し上げます。
    2009年と少し古い記事ではありますがフィリピンの現状はあまり変わっておりませんので(そしてこれからもあまり変わらないと思いますので)日本人でこちらにお住まいの方のお役に立てるかと思います。
    ありがとう御座いました。大変参考になりました。

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