2009/07/29

フィリピンで犬にかまれた!狂犬病予防接種はどこで?

こんにちは

以前にフィリピンを旅行した日本人が
日本に帰国してから狂犬病を発病して
問題になったケースがあり

最近の旅行者の中には狂犬病予防接種を
受けてくる人もいるようですが、
実際短期の旅行であれば予防接種は
あまり必要ないでしょう。

狂犬病はフィリピンではかなり頻繁にみられ、
野良犬だけにかかわらず飼い犬であっても
予防接種を受けている犬はまれで、
予防接種を受けていても毎年ではなかったりと
とても問題の大きい状況です。

フィリピンでは狂犬病は犬だけでなく
ねずみやこうもりによって広められるケースもおおくあり、
田舎の町で夜中バタバタと音をたてて飛ぶこうもりや
汚い排水管などから道端に出てくるねずみには
十分注意が必要です。

ひとごみの多い市場などでは特にねずみに
かまれないよう注意してください。

狂犬病は噛まれてからすぐに発病することはなく
1週間や2週間の潜潜潜せん伏期間を経てから発症します。
まれに何ヶ月もたってから発病することもありますので
噛まれて何もなくても安心することはできません。

症状は発熱や噛まれた部位の痛みに始まり
水や風にあたるのを怖がる症状が出、幻覚に悩まされ
そして昏睡状態になり、100%死亡につながります。

発病しても人から人にうつることはありませんので
まわりの人に問題はありませんが
一度発病してしまうと特効薬はありませんので
犬やねずみ、または山奥に入りこうもりにかまれた場合は
ただちに狂犬病ワクチンを接種することをお勧めします。

フィリピンの場合狂犬病のワクチンは病院や検疫所に
あるのではなく、
医者に処方箋をもらって薬局で買ってくるものです。

ですから万が一フィリピンで犬に噛まれた場合は
病院の外来の医者に診てもらうか、近くの個人経営の
医師に診てもらい処方箋をもらいましょう。

狂犬病のワクチンは大概どこの町の薬局にも売っていますので
入手は比較的簡単ですが、値段がとても高く、
全部の注射を合計すると約2万ペソ(4万円弱)します。

また それを注射でうってもらうために
病院の外来に何度も行かなければなりません。

噛まれてからうつ狂犬病ワクチンの注射は全部で5回から
6回必要です。 1回目の注射をなるべく噛まれてから2週間以内に
うってもらうことが必要です。

一回目の注射はワクチンと抗体の2本の注射を同時にうってもらい
その後、3日後、7日後、14日後、30日後、そして余裕のある方は
90日後にもう一度ワクチンをうってもらい安全をはかります。

フィリピンでワクチンは一本1500ペソ(3000円)以上し、
抗体の注射は5000ペソ(1万円)近くします。

ですから6本のワクチンと1本の抗体を買うのに全部で2万ペソ近く
かかってしまうわけで、
一般の貧しいフィリピン人はとても買うことができません。

ですからフィリピン人の間では噛んだ犬が狂犬病をもっていれば
たいがい2週間以内に発病し死にいたる習性を利用し、
犬に噛まれてから2週間その噛んだ犬を殺さずに観察し、
もしその犬が狂犬病を発病した場合に限って
ワクチンの注射を買い注射してもらいます。

その間お金のない人たちは狂犬病が
発病しないことを祈って待つわけです。

もちろんその犬を殺して検疫にもっていき
検査させることもできますが、ここでもお金がかかるため
一般人のフィリピン人は誰もそれをしません。

日本人の私たちは少々お金がかかっても
やはりそんな賭けをするようなことはせず
すぐ最寄の病院で注射をうってもらうことを
おすすめします。

日本で予防注射をうけたい方は
各地の検疫所などにありますので
問い合わせてみてください。

なによりも犬や動物に安易に近づき
噛まれないようにすることが大切です。




2009/07/26

フィリピンで蚊に刺され熱がでた!デング熱の恐怖!

こんにちは

日本人にとってデング熱はあまりピンとこない病気で
蚊に刺されて熱がでるぐらいとしか分からない人が
多いので、すこし説明したいと思います。

デング熱はフィリピンで生活している人にとって
今はやりのAH1N1インフルエンザよりも怖い病気です。

年間かなりの死亡例があり、医者も特効薬がないので
手をこまねている病気です。

蚊に刺されないようにすることが
一番の対策ですが、実際生活上
完全に蚊を防ぐことは不可能です。

主な症状は気づかずに蚊にさされてから
約一週間後に高熱(40度前後)を発し
それが約5日間続きます。その間筋肉痛や関節痛
頭痛や胃の痛みなどに悩まされ、特に子供の場合は
食欲も減りかなり衰弱することがあります。

危険なのは約五日後に熱が下がりはじめる時で
その時足や腕などが赤くみえる発疹がでますと
デング熱の診断がつくわけですが、
それは血液中の血小板が急激にデング熱によって壊され
血液凝固作用が下がり、体中に小さな皮膚下出血ができ
皮膚が赤く見えるわけです。

その時鼻血や歯肉の出血などが出た場合は
入院が必要で手遅れになると腸内出血で死亡することが
あります。

ほとんどのケースは軽い症状で五日後に熱が下がって
発疹が消えると完治しますが
子供の場合は抵抗力が弱い為か出血する重度のデング熱に
かかる割合が高く、特に2度目の感染では重症になる割合が
高くなる傾向にあります。

病院での治療法はわたしの別のブログで詳しく書きますが
血小板が減少するのがデング熱の怖いところで
急激に血小板が下がると腸内出血につながり危険なため
対処療法として血小板の輸血を行い治療したりします。

とにかくフィリピンに滞在中に高熱が3日以上続いた場合は
ただちにデング熱を疑い医者に診て貰い、血液検査をしてもらい
熱が完全にさがっても2日間は血液検査を繰り返し
確認することをお勧めします。

特に子供の場合は進行が速く
いきなり血小板がさがって死亡するケースもありますので
注意してください。

すぐに検査をして診断がつき、病院で点滴を受ければ
大概は大事には至らず完治できますので
上の症状をよくふまえ、心配でしたらすぐ医者に相談に行くように
してください。


2009/07/24

フィリピンで蚊にさされ熱がでた!マラリアの恐怖!

こんにちは

今回はフィリピンの山奥を旅し
特にパラワン島に長期滞在した人が
特に心配なマラリアについて
お伝えしたいと思います。

マラリアの病名は日本人でも蚊によって媒介する
恐ろしい病気として知られていますが、
実際旅行中に蚊に刺されないようにすることは
ほぼ不可能なことです。

せいぜい注意して虫除けスプレーを使ったり、
朝方や夜の涼しい時間帯になるべく肌を露出しないようにして
防ぐぐらいしか対策はありません。

特に就寝中が一番危険なので蚊帳を使うのは一番効果的な
蚊を防ぐ対策の一つだと思います。

実際マラリアを伝染する蚊と普段町中でみる蚊は違うのですが
素人の目でその違いを判断するのはむずかしいし、
それがわかったとしてもあまり役に立つわけではないので
詳しいことには触れません。

興味ある方はインターネットなどで調べてみてください。

フィリピンに分布するマラリア原虫の種類は
あいにくたちの悪い熱帯熱マラリア原虫が大部分をしめ
手遅れになると死亡するケースも多々あります。

ですがすぐに治療をすれば完治できる病気でもあり
マラリアの疑いのある症状がでた場合には
すぐに医者に診て貰うことをお勧めします。

マラリアの症状はマラリアが多い地域を旅行してから
1週間から2週間後に急に40度以上の高熱がでて
激しい悪寒や大汗をかき、その後2日か3日おきに
熱がさがったり上がったりをくりかえします。

ですからまずは旅行する地域にマラリアがいるか
良く調べてから出かけるようにし、
もしマラリアの多い地域を旅行して1週間から2週間後に
高熱を出した場合はすぐに医者に診て貰いましょう。

フィリピンの厚生省管轄の各地にある事務所
《Department of Health) では
医者がマラリアと診断した患者に対し
きちんとした診断書があれば無料で特効薬を
提供します。

お得意の医者をもっていない旅行者の方などは
近くの私立病院にすぐに駆けつけることを
お勧めします。

マラリアの診断はその特異な症状と
血の検査によってどこの病院でもすぐに
判明します。

早期に治療すればすぐに治るものなので
我慢せずに医者に診てもらうようにしましょう。

フィリピンの中で特にマラリアが多い地域はパラワン諸島で、
もしそこに旅行を考えている方はマラリア予防薬を医師と相談して
服用することもできます。

ただマラリア予防薬は服用しつづけないと効果がありませんし
妊婦や子供は薬の特別な配慮が必要ですので注意してください。

いちようフィリピンの中でも
ボホール島(Bohol Island),
ボラカイ島(Borocay Island),
カタンドアネス島(Catanduanes Island),
そしてセブ島(Cebu)には
今の所マラリア原虫が確認されていませんので
そこにだけ滞在する場合はあまり心配はいらないようです。

逆に言うとパラワン島に旅行してから
セブ島でマラリアが発病した場合
特効薬が手に入りづらいことがありますので
注意してください。

2009/07/23

フィリピン旅行中に下痢の症状がでたら?ケース2

こんにちは

前回の続きですが
フィリピン滞在中に不注意で
衛生上あまりきれいでないものを食べてしまい
下痢の症状が出た場合、
最悪の場合血便がでるようなこともあるわけです。

Yさんは旅行が好きな方でフィリピンも3度目、
自分でフィリピン人の友達を訪ね歩き
フィリピン人といっしょに屋台のバーベキュー焼き鳥や
ビールを楽しんで2週間したあと、激しい腹痛におそわれ、
そして頻繁に水っぽい便と粘液がまざった便を繰り返す症状がでました。

持参した正露丸を飲んでも症状がよくならないので、
私が勤務していた病院にかけこみ便の検査の結果
赤痢アメーバが発見されました。

まだ食欲もあり腹痛もがまんできる程度でしたので入院はせず
フィリピンで売っているメトロニダゾ-ル薬と痛み止めを処方し
その後一週間ほどで元気になりました。

アメーバ赤痢は衛生の悪い屋台で頻繁にみられ
他人が使った食器やトイレなどから赤痢菌をもらってしまうことがほとんどです。

ひどくなると血便を繰り返し、脱水症状もおこすので
入院を余儀なくすることもあります。
くれぐれも旅行中は食べ物や水に気をつけてください。

Yさんは3度目のフィリピンですこし気がゆるんでいたようです。
幸い入院せずにすみましたが、1週間ほど腹痛と下痢に悩まされ
せっかくの旅行が楽しめませんでした。

ただフィリピン人の友達と仲良くなり
彼らと同じものを食べたにもかかわらず
日本人のあなただけアメーバ赤痢にかかることもあります。

わたしもフィリピンに永いのでそうですが
こちらで生活していると頻繁に赤痢菌に遭遇することがあり
かなり赤痢菌に対して耐性がつきます。

ですからフィリピンに永く関わってくると
注意していても赤痢にかかってしまうことがあるかもしれません。

そのときは下痢の症状を軽く考えず、
もしひどい腹痛を伴うものでしたら
すぐに近くの医者に行き便を検査してもらうことを
お勧めします。

フィリピンで赤痢に対して医者が一般的に処方する薬は
メトロニダゾ-ル薬(ジェネリック名)といい
有名ブランド名としては Flagyl(フラジル)として
薬局で売られています。

通常メトロニダゾ-ル薬は500mgの錠剤を一日3回食前に服用し
1週間ほど服用して治します。

ただメトロニダゾ-ル薬はお酒を飲むと副作用がでて
頭痛やめまいがしたり、ひどくなると幻覚に悩まされたりしますので
服用中の1週間はたとえ元気になってもけっしてお酒を飲まないよう注意してください。

フィリピンの旅行中は衛生の良いレストランで食事をとるようにし、
トイレのあとは毎回きれいに石鹸で手を洗うことなど忘れないでください。

あと下痢の症状で注意してほしいことですが、
下痢は自分のからだが有害な菌を排出しようとしておこすものですので
安易に下痢止め薬を飲んで体内に菌を貯めてしまうと
もっと悪化してしまう恐れがあります。

ですから下痢がでても下痢止め薬はけっして服用せず
水分補給をしっかりしてからだが菌をだす助けをしましょう。

それではお元気で

2009/07/21

フィリピン旅行中に下痢の症状がでたら?

こんにちは

やはりフィリピンにこられる旅行者に一番多いのが下痢の症状。
今日からこれまでにあった相談の内容とその対処法を紹介していきたいと思います。


Mさんは今回フィリピンにくるのは初めて、かなり注意して
レストランでも出される水はいっさい口にせず、ミネラルウオーターだけを買って飲む様にし、
道端に売ってる食べ物などにも手をつけないで旅行を楽しんでいたのですが、
5日後から急に腹が痛みだし水っぽい便が頻繁にでるようになり、食欲もなくしてしまいました。

フィリピン人の同行者からフィリピンの薬をわたされ飲むよう薦められたのですが
何の薬かわからず不安なので2日ほどがまんしてから耐えられず
私に相談をしてきました。

彼女は食欲がないのでミネラルウオーターと炭酸飲料水、
スナック類だけを口にしていたようです。
幸い腹痛はがまんできる程度でしたが
下痢は水っぽい便が頻繁にでてしんどいとうったえてきましたので、

その症状ははじめての旅行で食生活が変わったときに良くある
急性下痢で十分な水分補給と栄養を取っていれば
薬を飲まなくても1週間もたたないうちに自然に治るものだと教え、
バナナやゲータレードというフィリピンで瓶づめで売られているジュース、
日本のポカリスエットなどのスポーツドリンクを頻繁に飲むようにすすめ、
少量の食事を頻繁にとるようすすめました。

その結果3日後には下痢の症状もかるくなり食欲ももどって
元気に日本に帰ることができました。


旅先でおこる水っぽい便はたいがい急性下痢で、
それ自体はあまり危険な病気ではないのですが、
それに伴っておこる脱水症状が原因で食欲不振、衰弱をひきおこし、
危険な状態になってしまうことがありますので、
水分とミネラルを効率よく吸収できるようにつくられたスポーツドリンクは大変貴重です。
日本ではポカリスエット の他にもアクエリアス、アミノサプリなどいろいろありますが
1L用粉末で売られているポカリスエットは是非旅行に持参されることをお薦めします。

フィリピンで有名はスポーツ飲料水はゲータレードといい瓶で売られています。
味は少々甘すぎるところがありますが私はグレープ味が個人的に好きです。
自分の好みの味付けを選んでこまめに飲むようにしてください。

大切なことは下痢で失われた水分量以上、意識して
すこしづつでいいですから飲み続けること。


そしてあまり知られていないことですが、フィリピンで売られている親指サイズの
ラトンダン(Latondan)バナナは水分の吸収を促進し便を硬くする作用がありますので
下痢のときには下痢の症状を軽くします。
またバナナはカリウム成分が多く含まれ下痢で失われたカリウム成分の補給にもなりますので
とても良いものです。

ですから下痢の症状がでたときには一日3本以上のバナナを食べることをお勧めします。

ここでひとつしてはいけないこととして
フィリピンで安く手に入り頻繁に飲まれるコカコーラなどの炭酸飲料水は
胃酸を増やし、また糖分が多すぎるので余計お腹の調子を悪くし
脱水症状を悪化させてしまうので
食欲がない時に炭酸飲料水はなるべく飲まないようにしてください。

腹痛がひどいときには持参した正露丸を飲むか
それがないときにはフィリピンの薬局で売られている

Buscopan(ブスコパン)10mg Tablet(錠剤)を一日最高4粒まで
6時間おきに飲むようにしてください。
この薬は腹痛の原因の腸の過剰な運動を抑え、痛みをやわらげるものです。

処方量をまもって使用する限り特に副作用もないので安心して使用できます。

フィリピン人の友達か知り合いが彼らの知識から下痢止め薬の以下の薬
ジェネリック名 Loperamide(ロペラマイド)、
ブランド名 Imodium(イモヂウム)、Lomotil(ロモチル)など
を飲むように薦めるかもしれませんが
これは健全な体の毒物排出反応である下痢を無差別に
止めてしまう薬なので医学的にみて害でしかありません。

アメーバ赤痢などの菌がいる場合には菌の排出を止めてしまうわけで
よけい症状を悪化させてしまうこともあります。
ですから医師に相談せずに安易に下痢止め薬を飲むことは避けるようにしてください。

下痢の最中に他に注意することは
ビールなどのアルコホール類は一切口にしないということ。

アルコホールは消化に大量の水分が必要で尿の量も増やす働きがあるので
脱水症状を悪化させてしまうことにつながるからです。

上の注意事項をまとめてみると下痢のときの対処方法は
1.スポーツ飲料水などで水分を効率良く十分摂取すること。
2.バナナを一日3本ほど食べるようにすること。
3.炭酸飲料水やビールは飲まないこと
4.へたに下痢止め薬は飲まないこと

飲み水に注意することはあたり前ですが
食べ物もなるべく良く火をとおしたきれいな場所で
うられているものだけ食べるようにしてください。

最後に もし下痢の症状がひどく、衰弱して 食べ物や水も
ろくに飲めない状態になった場合は
すぐに病院にかけつけ点滴をうってもらうようにすれば
すぐよくなりますので 我慢せずに病院を賢く使うようにしてください。

それではまた。

2009/07/19

フィリピンでよく使われる薬の名称と効用について

こんにちわ

さて今日はフィリピンでよく使われる薬について
ご紹介したいと思います。

フィリピンの薬はすべてアメリカやインドなどの
外国産でブランド名が確立して売られている薬は
ほとんどがアメリカなどの大製薬会社の製品です。

医師はおおやけに薬を販売できないので (なかには最新でなかなか
手に入らない薬をアメリカから取り寄せ患者に売っている医師もいる。)
根本的には患者さんが処方箋をもって町中にある薬局で買って飲むシステムです。

ですから処方された薬を買うか買わないかは患者の個人の責任であり
医者は最善と思われる薬を処方するアドバイス料で生計を立てています。

同じ成分の同じ成分量でできている薬であってもブランドが知られている
アメリカ産の薬などはインドのジェネリック薬に比べて2倍も3倍も値段が
違い、患者は自由に選んで薬局で買うことができます。

一般的に医者はよく研究され効果がしっかりと発表されているブランド名の
薬を好み、患者にもブランド名で処方箋をだします。

ですがそのブランド名の薬を買うか買わないかは患者の自由です。

薬局で買うときそのブランド名を見せジェネリック薬はあるかと聞けば
たいがいインド産の同じ成分でできた安い薬をくれます。

アメリカ産のものであってもあまり知られていない製薬会社の薬は若干安く
ジェネリックとして販売されています。ですから例えジェネリックといえど
値段がピンから桐まであるので薬局でよく聞いて購入してください。

フィリピンの法では抗生物質などの薬は処方箋なしで買うことはできないはずなのですが
やはり薬局もビジネスなので ある一部の劇薬を除き、たいがいの薬は処方箋なしでも
買うことができます。

フィリピンで頻繁に使われ、簡単に買える薬をしたに紹介します。

Paracetamol(パラセタモール) 

解熱剤と痛み止めで頭痛薬としても使われ成人用の一粒は500mgの成分量で売られています。 高熱のときには一日最大6粒まで処方されることもあります。有名ブランド名はBiogesic(バイオジェシック)です。比較的副作用がないことでよく使われますが大量に飲むと肝臓に負担がかかるのでお酒を多く飲む人には注意が必要です。

Bioflu(バイオフル)

これはブランド名の薬で一粒7ぺそぐらいで売られている風邪薬です。ちょっとした鼻水、くしゃみ、微熱に効きます。成分としてParacetamolも含まれるので飲み過ぎには注意、少々眠くなるので服用後車の運転は控えてください。

Buscopan(ブスコパン)

これは急な腹痛のときよく使われる’ブランド名の薬で10mgの小さな白い粒薬です。腹痛のときには一日3回まで飲むことができますが、眠くなりますので運転は控えてください。

Kremil-S(クレミルエス)

胃の痛みをやわらげる’薬で食後一時間に飲むと効果が高まります。Antacid(アンタシッド)ともよばれてちまたでよく使われ胃のむかむか感をおさえ胃潰瘍の症状をやわらげます。ただ腎臓に負担がかかるので腎臓に疾患がある人は飲まないでください。

他のよく使われる薬は症状とあわせて紹介していきたいと思います。

それではお元気で

2009/07/15

フィリピン薬局での薬の買い方 ー 処方箋の内容と使い方のコツ


こんにちは


さて今日は医者に診てもらい

処方箋をもらった後

それを上手に使う方法を

お伝えしたいと思います。


日本では一般的に診察のあと

すぐ薬がもらえ、その薬の内容や

飲み方などの説明が書かれた紙を

もらえますが、


フィリピンでは医薬分業制なので

医者に診てもらっても、その場で

薬はもらえず、医者が薦める薬の

名前と処方の方法を書いた処方箋を

もらいます。


薬は医者から買うのではなく

その処方箋をつかって薬局から買います。


どこの薬局からも薬を買うことが

できるので、患者さんは自由に薬局を

選ぶことができます。


薬局はそれぞれ独立した店なので

当然競争があり、同じ薬であっても

店によって値段が若干違います。


フィリピンの町中にはRosePharmacy

Mercury Drugなどの薬局店がたくさんあり

もちろん病院内にも薬局があります。


すこしフィリピンに永く滞在していると

きづくと思いますが

町中でも特に人の多いこじんまりした薬局が

あります。見た目はあまり良くなくても

客が多いところは確実に他の店に比べて

安く薬を売っています。


フィリピン人のひとごみに

もまれても平気な方でしたら

確実に得しますので

そういう店をまわりのフィリピン人に

聞いてみることをお勧めします。


さらに医者が処方する薬のなかには

優先順位があり、

大概一番最初に書かれた薬が一番重要で 

例えばその病気を治すための抗生物質など

最初に書きます。


そのあとにつづく薬の中には

ビタミン剤や解熱剤などの

直接病気を治すわけではないが

あったらよいと思われる薬も

含まれますので、

それらのビタミン剤などは

きちんと指定された数量分

買う必要がありません。


フィリピン人はその辺を

よく心得ていますので

無駄な薬に大金は使いません。


医者に処方されたら

きちんとひとつづつ何のための

薬なのか確認する癖をつけてください。



自分で薬を選んで買う習慣のない

日本人にとって またすこし

わかりづらいことですが


フィリピンで売られている薬は

ファッションのバッグや洋服のような

ブランド名と成分名(Generic )があり、


同じ薬の成分と成分量であるにもかかわらず

インド産などの薬(Generic Medicine)は

無名のブランドでとても安く

アメリカ産などの有名ブランドの薬はその2倍から

3倍くらいの値段で売られています。


有名ブランドの薬は薬のテスト使用などを

厳密に合格して売られているものなので

同じ成分と成分量の無名の薬があっても

大概の医者は有名ブランド名で薬を処方します。


ところが私の経験からするとインド産であっても

たとえば解熱剤などはほとんどブランド品と

効果の違いがありません。


その割に値段がかなり違います


たとえばフィリピンでよく使われる解熱剤の

Paracetamol という成分の薬でブランド品の

Biogesicは一粒約5ペソしますが

ほかの無名のParacetamol薬は一粒1ペソぐらいで

売られています。


ですから信頼性にはすこし欠けますが

お金をなるべく節約したい方は

薬局で買うとき処方箋に書かれた薬の

Generic はあるかと聞いてそれを買うように

すると半額以上の節約ができます。


フィリピンで売られている薬はほとんどが

アメリカ産でとても値段が高いので

処方せれたとおりにすべて買うと

抗生物質一週間分だけで

2000ぺそ以上かかったりします。


くれぐれも値段をよく聞いて

自分の判断で薬を選んで買うことを

お勧めします。

2009/07/13

フィリピンの医療システムと料金について

さてここで少しフィリピンの医療システムについて

話しておきます。


前回も説明しましたが

フィリピンでは病院、医師、検査機関や薬局が

すべて独立しています。


そのため患者さんは病院や医師や検査所を

自分の財布の許容範囲で自由に

選ぶことができます。


逆に言うと医師、病院、検査機関や薬など

それぞれ別々にお金を支払わなければ

なりません。



貧富の差がとても激しいフィリピンでは

薬もろくに買えない日給100ペソの人から

アメリカに日帰りで遊びに行くような金持ちまでいるわけで、

お金によって自由に選択できる医療システムが

できあがったわけです。


この自由がきくシステムは逆に言うと

個人の責任で医療が行われることを意味し

日本で始まったばかりのインフォームドコンセントなどは

こちらではあたりまえのことです。


それぞれが独立した医療システムでは

医者は臨床技術を重要視し、検査はあくまでも

判断した病名の確認のために行うもので

検査で病名を決定する傾向にある日本とは

少しちがいます。


そのためか検査技術の精度は日本のほうが

はるかに上で、細かい内容の診断書は日本特有の

ものだと思います。


ただこちらのシステムで便利な所は

検査は絶対的な診断ではなく

参考でしかないわけで、検査結果が不満であれば

何度でもどこの検査所でも自由に再検査できるわけです.


そしてそれらの検査結果は患者さんの持ち物で

医者にそれらを比べてみてもらい診断してもらえます。


こちらの医者の仕事はあくまでも患者さんが病気を

治すときのアドバイサーであり、患者さんがどこで検査しようが

どこで薬を買ってこようが関係ないわけで、

医者の給料はすべて

その診察したときの診察料だけからでるわけです。


医者が薬を販売することはできず、

処方した薬は患者が個人の責任で買うものなので、

医者が処方薬から直接の利益を

得ることは合法的にはありません。


ですから医者のレベルとともに診察料も比例して上がり、

一回の診察に100ペソとる医者から500ペソとる医者まで

さまざまいるわけで

その辺は確認してから医者を選ぶことをお勧めします。


検査機関も有名大病院所属のところは

それなりに施設が充実しており信頼できる検査結果を

だしてくれますがその分費用も高いわけで、その都度

内容のレベルや費用を確認してください。



薬の料金と得する買い方、病院の入院費と賢い利用のしかたに

ついては次回、順に話していくつもりです。

それではお元気で。

2009/07/11

フィリピンにはやぶ医者が多い???

こんにちは。


さて前回の続きですが

フィリピンの医者は

きちんとした検査もせず、ためしに抗生物質を飲ませて

様子を見るというやぶ医者が多い

というコメントについて


実際この方法は私が患者を診るときにも

よく使います。かと言って私は自分がやぶ医者だとは

思っていません。あたりまえですが(笑)


この辺がよく日本人に誤解されるところですが

フィリピンの医療システムは根本的に

個人全額負担で医療が行われます。


国民保険みたいな ありがたい制度はありません。


ですからどの程度までの検査を要求し

どの程度までの治療をするかは

患者が自分の財布をみて、患者の責任で決めます。



つまり医者は必要最低限の検査と

臨床経験からもっとも妥当だとおもわれる薬を

処方しアドバイスをするのが仕事です。


その医者のアドバイスに従い薬を買うかどうかは

患者さんが自分の責任で決めることで、

もしその薬を飲んでも良くならない場合は

すぐ医者に文句を言いにいくか、

ちがう医者に診てもらいにいきます。



日本の場合、

保険で検査代から薬代まで安くなるので

できる検査はすべてさせ、的確な診断をだしてから

薬を処方します。


ところがフィリピンでは

そんな便利な保険がないのと

アメリカのようにそれぞれの検査がすべて専門化し

独立しているため、その資格を持っている人しか

その特定の検査をすることができません。


たとえばレントゲン写真はレントゲン解析医師、

超音波検査もその資格をもった医師しか

その検査結果の診断書を出すことができません。


ですからあなたを診察した医師が超音波検査や

他の検査を必要とした場合、あなたに検査の名称を

書いた処方箋をわたし、検査結果をもってまた来るように言います。


あなたはその検査をどこかの検査所(Diagnostic Center)か病院で

自分でお金を払ってやってもらい、その検査診断書をもって

先の医師のもとに戻り最終的な診断をくだされ薬を処方されます。


それぞれの検査代は結構高く、特にがんなどを疑うときにする

CT スキャンやMRIなどは10,000ぺそ(約2万円)以上することもあり

普通フィリピン人を相手に診断をしている医師は普段の診察で

そのような高額ですぐに必要ではない検査は患者さんに要求しません。


日本のすばらしいところはそれができるので

がんの早期発見や精密検査による的確な診断を

もらうことができます。


ところがフィリピンではがんの疑いが多少あったとしても

経済的な理由で 医者の知識と臨床経験から 

なるべく患者さんに無駄な費用を使わせないように

必要最低限の検査と薬で患者さんのその後の様子を

診ながら治療をしていきます。


そのため最初の診察である程度病名を絞った後

その病気に一番効く薬を処方し、その後経過で

良くならなければ、そこで始めて高額な検査を

要求し再診するのが一般的な治療方法です。


日本人は診察してもらうと

治療方法にたいした違いがなくとも

精密検査でしか得られないような診断名を

もらわないとなかなか満足しません。


しかし

フィリピンでは診断名はあまり重要視せず

その患者を治す治療方法を重要視するので

その違いを日本人には理解していただきたいです。